オカダマニラを応援するブログ

日米個別株、ビットコイン、不動産投資してます。儲かるネタを日々探しています。

ユニバーサルエンターテインメント 2018年3月 第45期株主総会レポート

ユニバーサルエンターテインメント第45期株主総会へ行ってまいりました。ウィンとの和解直後の下落で大半の株を売ってしまいましたが、今後の事業展開の推移を確認するためにも株主総会へ出席しました。

昨年と同じくお台場での開催でしたが、今年は会場が「グランドニッコー東京 台場」へと変更になりました。会場では朝食としてサンドイッチとホットコーヒーを頂きました。

昨年は開会ギリギリに行ったのですが、岡田元会長がホテルのソファに座り大勢の係員に囲まれて物々しい雰囲気でした。今年は打って変わって穏やかな雰囲気でのスタートとなりました。

開会のあいさつ → ビデオでの収支説明・事前質疑応答 → 富士本社長による「ウィンリゾーツとの和解の経緯説明」 → 質疑応答 → 議決と進んでいきました。

ツイッターでも実況させていただきましたが、あらためて大まかなポイントを整理したいと思います。以下、富士本社長はじめとする経営陣の説明を要約したものです。記憶をたどりながらになるので誤りあればコメントお願いいたします。

 -------------------------------

ウィン・リゾーツとの和解の経緯

ディスカバリー(証拠開示手続)中、岡田元会長がアルゼUSAを通じてウィン社との間で「ウィンは株主がカジノライセンス不適格者だと”疑われる”場合、株式を強制償還できる」との条項を含む契約にサインしていたことが分かった。それは、岡田元会長がアルゼUSAの親会社であるユニバーサルエンターテインメントに無断で行った行為であることも判明した。

しかし、アメリカの弁護士など専門家の意見を総合するとそれは有効な条項と認められる可能性が高く、ウィンがアルゼUSAに対して行った株式の強制償還は有効であると判断される可能性が高いことが分かった。そのため、ウィンとの早期和解に向けた戦略に切り替えることとした。

奇しくも、スティーブ・ウィンがウィンリゾーツから経営者の身を追われる事件が起き、またウィンリゾーツ社の手持ち資金を考えると今回の和解金額が両社が歩み寄れるギリギリのラインであると考えるに至った。

これ以上裁判を続ければ裁判費用もかさみ、またオカダマニラ建設を目的とした高金利の借入負担も継続する。今回の和解によって、借入金の返済・組み換えが可能となり、財務状況も大きく改善されることで、会社の信用状況を改善しより有利な資金調達が可能になる。

元はと言えば、岡田元会長が独断で行った契約によって会社が大きな不利益を被ったことがすべての出発点となっており、その行為があったこと自体が悔やまれる。しかし、今回の和解によってウィンとの新たな発展的関係を模索することも可能となり、現にオカダマニラ建設に関してコンサルティングの契約を締結した。これら様々な事情を勘案すると和解が最善の結果であると考えている。

 

タイガーリゾート社IPOについて

一般論として回答すれば、フィリピンでのIPO裏口上場が認められており比較的短い時間で行うことができる一方で、調達金額が限られてしまう。シンガポール・香港ではより大規模な調達が可能だが、時間がかかる。大穴狙いでニューヨークという可能性もある。今は確定的なことは申し上げられないが、最善の選択肢を得るため研究は続けている。

 

オカダマニラ・ホテルの完成室数・稼働室数

すでに500室数が完成している。安全性の担保、確認などで現在稼働しているのは300室。1000室完成は来年秋予定。

 

今後10-20年の長期的な事業展開

エリアを広げたり、カジノ自体を増やしたり、数で勝負すれば必ず資金力の勝負になる。そこではなく、質を高めていく形でエリアNo.1を目指す。ハイローラーは1位のカジノに集まるので、1位と2位では利益率の差は2倍で済まない。メーカーとしては、カジノの管理システムの開発なども行い、その両輪で事業を拡大していく。

 

マニラ土地の売却について

土地の契約はすでに締結されている。相手方にはウィンとの問題でお待たせしてしまっているが、やっぱり破棄するという形にはならない。カジノリゾートと一体でプラスになるような開発であればプラス。そうなるように今回の売却については今後また動き始める。

 

中国国営企業(光彩集団)との提携案件

メーカーとしての提携。カジノ運営のためのシステムを販売するため。中国で政治的に大きな力を持っている企業との提携は、中国からの顧客を得るためにも非常に重要。大きな資金を投入して中国で事業に乗り出すという話ではない。

 

仮想通貨・ICOについて

話がないことはない。現時点で特になにも決まってない。電子マネーシステム(為替フリー)はメーカーとして取り組んでいるが、現時点では仮想通貨については慎重。

 

虎の子のタイガーリゾーツをIPOするのはもったいないのでは?

攻めるなら資金調達の必要あり。アジアナンバーワンは事実上世界一。すべてを合理的に効率よく見直す。やり直す上で資金調達を必要とするかもしれない。全ての選択肢をテーブルに。

 

オカダマニラへの現在までの投資状況・今後の追加投資

現在までに3000億円強の投資。減価償却費を除けば黒字は見えている。今後も状況を見ながら投資をしていく。減価償却はフィリピンの基準にもとづいて、設備が本格稼働した段階で始めている。たとえば、ホテルが300室稼働し始めたが、そこについては300室分の減価償却を行っている。

 

-------------------------------

 

以上、記憶に残ったポイントでした。ほかにも、5年後の売上目標などいくつか具体的な進捗や今後の展開についての質問が出ましたが、いずれも慎重に具体的な数値について回答することは避け、「一般論で述べるならば」、「考え方としては」など抽象化して、もしくは逃げ道をきちんと作ったうえで回答されていました。

 

また、昨年と違い株価に対して厳しい質問・コメントがなく、穏やかな進行になっていました。昨年は、ドイツ証券への新株予約権の発行によって株価が下落したことに対して厳しい質問があったためか、会場からの質疑応答の前に和解の経緯について詳しく説明することとしたのではないかと思われます。結果として、株主からこの和解に対する疑問や責任を問う意見などは全く出ていませんでした。

 

そのほか、記憶に残ったこととしては、ある株主が質問の冒頭、「富士本社長はハンサムで身長も高く、日本のスタンレー・ホーになるのではないか」と褒めたたえたのに対して、富士本社長が「私はスタンレー・ホーみたく17人も子供はおりませんが」と冗談で返した際、岡田幸子取締役が頬をゆるめ「何言ってんのよ(笑)」的な反応を壇上で見せたことでしょうか。

 

終わった後で激しく後悔したのですが、「富士本社長はツイッターをやっていますか?」と質問すべきでしたね。この方、本当にご本人なのでしょうか。