宮越HD 決算&自民党ご一行が深圳現地視察 まとめ
5/15、深圳の広大な敷地の使用権を持つ宮越HDの決算が発表されました。営業収益は1,344百万円(前期比8.8%増)、営業利益900百万円(前期比24.6%増)、経常利益1,023百万円(前期比39.5%増)と非常に好調でした。株価は翌16日、17.86%の急騰をみせました。
また、「自民党IT戦略特命委員会一行、深セン再開発予定地を視察」というリリースが出されました。5/3、自由民主党IT戦略特命委員会(委員長平井卓也衆議院議員)が、イノベーションセンター建設予定地を訪問し、現地法人・皇冠電子のスタッフから説明を受けた、とのことです。
株価急騰の理由は増益もあるでしょうが、むしろこちらを好感したと思われます。なぜなら、増益の理由についての記載がほとんどないからです。
深圳市における不動産の賃貸管理及び開発事業において、所有不動産物件の効率的な活用とハイレベルな運用管理を行うことにより、稼働率の高い安定した収益基盤の強化を図り、業績の拡大を進めてまいりました。
これだけしか増益の理由は語られていません。とすると、今回の株価急騰は自民党ご一行訪問を交換したものと思われます。リリースでは、視察の際に行われた質疑応答の要旨が公開されているので見てみましょう。
視察時に行われた質疑応答の要旨
まだ、ぼんやりとしている印象ですが、研究開発のためのオフィスビルを建設予定なのでしょうか。IT企業などを中心にテナントを集めオフィスビルを運営するという話のようですね。カッコ内は私のツッコミです。
- 50年間の使用権を現在保有。再開発に伴い再び50年間の使用権に関する新契約を結ぶ。(誰と?中国政府と?)
- 再開発の土地用地は工業用地のまま。深圳市が定める工業用地区分のうち新型産業用地を選択。汚染のない生産工場や研究開発施設がメインとなる。
- 再開発予定地となっている既テナントは契約で6か月前通告で無条件で明け渡す必要あり。市政府が変電所建設のために一部用地返納を求めた際も円滑に進んだ。(この辺は独裁国家の良いところ、でもあり悪いところでもある)
- プロジェクト参加意向の企業は83社。(質問文には日本200社、中国250社、その他50社とあるけど?)
- 政府の指針で研究開発用地内でも30%までなら商業施設をおけることが許されている。
- ショッピングセンターやホテルを建てることは不可能。研究開発用地の指定、国家的イノベーションモデル地区。
第三者割当による新株式発行
再開発費用を目的とする増資が取締役会で決議されたことも発表されています。1千万株の新規発行となります。現在の発行株式総数がおよそ3千万株となるため、なんと25%もの希薄化となります。しかも、発行価格は774円。
株式を引き受ける株式会社クラウンユナイテッドは宮越HDの株式を28.34%保有している企業で、宮越HDの代表取締役会長兼社長の宮越邦正氏が代表取締役社長をしている会社となります。つまり、会長兼社長の資産管理会社と考えていいのでしょうか。
増資はいいとしても発行価格774円というのはちょっとどうなんでしょうか。今の株価水準だと即売れば儲かるじゃないですか。もちろん、そんなに売ったら大暴落でしょうからそんなあからさまなことはないと思いますが、なんかきな臭いですね。
ソフトバンクも現地視察に訪れた?
自民党だけではなくあのソフトバンクも視察に訪れたとする情報もツイッターでは出回っています。
分かる人には分かる。ソフトバンク関連? pic.twitter.com/7ZKVt02dyL
— 都市 (@cityhunting) 2018年5月16日
SBは投資会社の色が強まってきているので、群戦略の1つとしてイノベーションの創出拠点を持つ(ことになる)宮越と資本提携する、というのは夢物語でしょうか…笑 アリババも深センに戦略拠点があるのでシナジーもありそうですが。もし孫さんが決算プレゼンでWICを語ったらオルガスムス不可避です>< https://t.co/Qq0kMs0c8K
— 明菜 (@akina2160) 2018年5月16日
ますます、きな臭い(笑)
しばらくは盛り上がりが続いて株価は上がっていくと思いますが、ちょっと手が出せないですね。ある程度上がったところではしご外されてはめ込まれたことに気づく、そんな未来が容易に想像できます。いや、しかし、そうなるとも限らず、近い将来、ホルダーの皆様は莫大な利益を手にするかもしれません。