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投資資金が10%減りました

以前、ライブドアブログにて運営していたブログ「米国オプション取引生活」(現在は削除済み)の記事転載です。2016年の暴落により損失を被ったこと、NY市場の寄り値が気になって睡眠不足になってしまうことなどを理由に2016年中にオプション取引は撤退しブログの更新も止めたのですが、ブログアクセスが細々とあったのでこうして残しておくことにしました。

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今年からオプション取引を始めましたがすでに10%資金を失っています。勝率が高いはずの手法をとったはずなのになぜこの結果になってしまったのか、自分への戒めとして記録を残したいと思います。

敗因はこの3つに集約されると思います

  • クレジットスプレッドポジションの期中の損益変化についてよく理解していなかった
  • アイアンコンドルとブルプット/ベアコールスプレッドの違いを見落としていた
  • 損切りの不徹底 
 

クレジットスプレッドの期中損益変化

敗因の最大の原因はクレジットスプレッドの期中におけるP/Lの変化について、よくシミュレーションしていなかったことだと思います。次の図は、3月6日現在に4月14日行使期限のベアコールスプレッドを建てた場合の損益シミュレーションです。

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実線は本日3月6日に価格が変動していった場合に起こる損益の変化が示されています。これを見ればわかるように現在の価格である1994より上に価格が動いた場合、即座に損失が生じます。一方、反対側に動けば利益が生じますが、最初に得たプレミアム以上の利益は得られません。

こちらはアイアンコンドルを建てた場合の損益図です。

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こちらも現在の価格から少しでもずれていくと損失が徐々に出始めます。つまり、アイアンコンドルでもクレジットスプレッドでもなんでもいいのですが、要は買ったところから価格が大きく動くと期中には損失が発生するということを頭に入れて置かなければなりません。

アイアンコンドルやスプレッド取引をすすめる方のほとんどは、このことを過小評価してサラッと書いているだけであったり、中には全く書かれていないこともあったりしますからよくよく注意する必要があります。

ギリシャの変化によってスプレッドが当初得たプレミアムを超えて上昇していく過程で、この損失が発生すると理解しています。ギリシャの変化について、書き始めると予想以上に長くなってしまいましたので、それについては別の記事で改めて考えてみたいと思います。

(ところで、これらのシミュレーションは買気配に合わせて行われていますから売った時点で僅かな損失が出ていますが、実際には売買気配値の中間で注文が通るでしょうから当日の損益線は少しに上にずれているはずです。)


アイアンコンドルとブルプット/ベアコールスプレッドの違い 

私は先月アイアンコンドルを建てるのではなくベアコールスプレッドを建てました。それは、相場観として、今後さらなる下落が起こるリスクを高く見積もっていたからでした。しかし、現実にはポジションを建てた1850付近から1800近辺までの下落が起きたあと、すごい勢いで株価は反発を始めたのです。

この時、私は買いポジションのヘッジがあるから大丈夫、一時的なリバウンドだろうから大丈夫と高をくくっていました。ブルプットを建てアイアンコンドルに移行することも考えましたが、やはりここでも反落の可能性を高く見積もっていたのです。また、プットの価格が急速に剥げており、あまりスプレッドとして魅力を感じなかったこともその一つの要因でしょう。

ようやく片側スプレッドとアイアンコンドルの違いに話を移しますが、アイアンコンドルの利点は価格が片側に動いた時に拡大するスプレッドの損失を、対となるもう一方の価格変動によってカバーできる点にあります。価格が上昇するときベアコールは損失を出しますが、ブルプットはスプレッドが急速に縮まり利益が出ます。それが片側のスプレッドポジションにはありません。これは心理的にトレードをより厳しい物にします。

ですから、単純に利益の出る価格幅が広いからといって片側だけのスプレッドポジションを大きく取ってはいけないのです。価格の動きが読みと違えばすぐに損を出して反対のポジションを取らなくてはいけません。

また、価格の読みに自信があるのであれば損益の面から言ってクレジットスプレッド取引は行う必要はないでしょう。なぜなら確率を考慮した期待値は利益:損失 = 1:1に近くなり利益は少なく損失は大きいからです。価格の読みに自身があるのなら売りではなく買いを主体とした取引か、デビットになる代わりに利益に上限がないポジションを取るのが有利になるはずです。これが、私の犯した勘違いその2でした。

損切りの不徹底

損切りの不徹底による損失拡大です。とても恥ずかしい結果だと思っています。トレードを思い返してみれば、SPXが1920に達した時、これは一時的なリバウンドだから明日になれば価格はまた戻るだろうと考えていました。すでにその時、スプレッドは当初プレミアムの2倍にほとんど近づいていましたが指値を入れて損失を限定することを怠りました。

その後、価格は1930、1940と上昇していき結局1940台で命からがら損切りを実行しました。そのトレードは結構レバレッジを効かせていたので一気に資金の6~7%を飛ばしてしまいました。

これで最終日1960より下だった悔しいなと思ってずっと観察していたのですが、1920まで一旦下げたもののなんとその後連騰連騰であれよあれよと2000まで。びっくりしました。損切りしたあと1920まで下げた時は悔しい気持ちが少しもなかったら嘘になりますが、その後の上昇を見ると本当にあれでよかったと思います。

指値を入れなかったのは価格変動を日々観察し体感したかったからという言い訳をしていたのですが、それならペーパートレーディングでも良いはずなので合理的ではありません。プレミアムの2倍の価格で損切り(P/L = 当初プレミアムと同額の損失)でひとまず今後運用していきたいと思っています。